今月、日本解離研究会の2024年次研究会にオンラインにて参加いたしました。
解離における最先端の講演やシンポジウムは、柴山雅俊先生、岡野憲一郎先生、野間俊一先生等の他に、特別講演にて金吉晴先生というお顔ぶれでした。
金先生は、解離研究の歴史を紐解かれた上で、(当然ながら)持続エクスポージャー療法(PE)にたった講演で、とても興味深く拝聴いたしました。
岡野先生は、様々な心理療法に触れながら、自我状態療法にEMDRを組み合わせたサンドラ・ポールセン博士の治療法についても言及なさっておいででした。
岡野先生がご紹介なさった「精神医学」掲載論文の中島幸子さん(NPO法人代表)の言葉が印象深く心に残っています。
「解離は精神疾患であると同時に、サバイバルするための力でもある」。
この言葉に象徴されるかのごとく、解離性同一性障害 (DID)の治療の方向性として、従来の「統合」から「機能的な多重性」を目指す重要性が伝わってくる時間でした。
日本解離研究会のオンライン年次研究会