カウンセリング場面に必須な3つの条件

年末の記事「来談者中心療法」について、もうちょっと詳しく見てみましょう。

来談者中心療法の提唱者カール・ロジャーズは、カウンセラーに必要な基本的な姿勢として、「自己一致」「共感的理解」「無条件の肯定的配慮」の3つを挙げました。クライエント様にとっては、わかるような、はっきりとはわからないような、曖昧な印象を受ける言葉かもしれません。

 

自己一致：カウンセリングの場面において、カウンセラーが偽りのないあるがままの自分を受け入れており、ありのままに相手(クライエント様)に伝えられる姿勢です。もっと率直に言えば、カウンセラーが考えていることと、クライエント様に伝える言葉や態度が一致していることです。

共感的理解：クライエント様の立場に立ち、その方の中ではどのように感じられているかをわかろうとする姿勢です。この時に、カウンセラーは決して巻き込まれないで理解しようとします。

無条件の肯定的配慮：クライエント様の話、そして、クライエント様自身について、良し悪し、好き嫌い、善悪などの評価をせずに向き合う姿勢です。ありのままのクライエント様に肯定的な関心を寄せて聴く姿勢です。

 

カウンセリングにおいて、以上の3つの条件 は非常に重要視されています。カウンセラーは、意識して、あるいは意識していない時でも、最低でも以上のような姿勢をいつも身にまとっているか留意しているとも言えます。そして、最も重要なのは、クライエント様が、そういったカウンセラーによって、自然体で安心して話ができ、その関係性の中だからこそ、気づきや成長への変化を得られていくことと言えるでしょう。